やまとわの経木について
木をそのまま
使う心地よさ
経木(きょうぎ)は、
木を紙のように薄く削り乾燥させてつくる、
日本伝統の包装材。
「調湿」作用と、通気性、抗菌性に
優れており、使い方は色々。
ほのかな木の香りと木目の美しさは、
自然のぬくもりそのもの。
環境にも体にもやさしく、
暮らしをより心地よくする、
そんな素材です。
森と暮らしを近づける
ひと昔前まで、森から多くの恵みをもらっていた私たちの暮らし。
やがて暮らしは大きく変化して自然とは遠いものになり、森に人の手が入らなくなると、荒れて暗い森が増えてしまいました。
暮らし方を昔のように戻すことは難しいけれど、かつてのように暮らしと森を近づけて、手入れがされている健全で明るい森を増やしたい。そして、今の私たちの暮らしも、より心地よくできたら。日本の木を暮らしの中で適切に使用することは、森の手入れにつながり、そして手入れがされた森は自然災害にも強い森になります。同時に、木をそのまま暮らしの中で使うことで、日常が今より少しだけ心地よくなる。そんな循環が生まれることを願っています。
素材について
私たちは、拠点がある伊那谷のアカマツを使用して経木生産を始めました。
様々ある樹種の中でも、経木に適している樹種と、そうでない樹種とあります。
生産をするにあたり、森も暮らしもより豊かに心地よくなるような循環を目指すこと、この想いはどんな樹種を使用しても共通しています。
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アカマツ
ヤニに抗菌作用があり食材の保存に適していると言われるアカマツ。強すぎないほのかな香りは、食材の味の邪魔をしにくく、素材の味を引き立ててくれるでしょう。
- 香り
- ★★(やさしく香る)
- 調湿作用
- ★★★
やまとわの想い
日本や世界の森が抱えている課題をなんとかしたい。この想いが私たちやまとわの活動の原点です。
近年、アカマツに広がる松枯れ病の被害。私たちの拠点がある信州伊那谷のアカマツも例外ではありません。松枯れする前に新しい命を吹き込もうと考案したのが「信州経木Shiki」です。
伐採したての木を角材にし、紙のように薄く削り、乾燥させてつくる経木。一見シンプルな工程ですが、木の特性を見極めたり、50年以上前の機械を使って薄く均等に削る技術はすぐには身に付きませんでした。職人の経験や感覚が不可欠な世界。この日本伝統の技術を受け継ぐことの難しさも感じています。
信州経木Shikiが多くの人の暮らしの中に当たり前に溶け込み、森に人の手が入るようになって、森が豊かにり、人の暮らしもより心地よくなる。私たちは様々な取り組みを通して、そんな循環を生み出し、森と暮らす心地よさを、木ってなんかいいよねという感覚を、1枚1枚の経木から伝えていきたいと考えています。
ゼロからはじまった
経木づくり
生木を削ってできる、自然素材そのものの経木。手軽に、暮らしの様々なシーンで使うことができる“経木の文化”を、もう一度復活させたいという想いから、この挑戦は始まりました。しかし、キャリア20年以上の家具職人の技を持ってしても、一筋縄ではいきませんでした。
今回は、職人たちの熱い想いとひたむきな努力によって生まれた「信州経木shiki」の開発秘話について、職人たちの一喜一憂を間近で見てきた広報担当の榎本が綴っていきたいと思います。
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